去り行く 急行「銀河」 幸多からんことを [歩いて撮ろう(鉄道編)]
金曜日の朝、ようやく京都へ帰ってまいりました。
そのあと教習所へ行ったり、お土産の整理をしたりと、なかなか更新する
時間がとれませんでした。もう新しい仕事の開始まで日がありませんので、
サクサク更新していきましょう。
先週の金曜日、12/10で辞める職場の残務整理をすべて終え、
すっきりした気持ちで、夜遅く京都駅へ。
週末なので、長距離のお客さんが、関東方面への高速バス乗り場へ
多く移動するなか、私は人気の少ない0番ホームへ。
関西人にはおなじみの、この電光掲示も過去のものになってしまうんでしょうか
転職前、最後の旅行のオープニングを飾る列車は、
関西~東京を50年以上にわたって結んできた、
寝台急行「銀河」です。私はこの日、1号車・A寝台に乗車しました。
寝台料金+急行料金で11760円・・・運賃とあわせると2万円を超えます。
前述の高速バスだと、往復してもおつりが出る金額ですね。
私も普段ならB寝台を使うんですが、思い切って奮発してみました。
「銀河」といえばEF65、この日も変わらぬ姿を見せてくれました
A寝台の乗車口には、あきらかに鉄道マニアと思われる方々が数人。
無理もありません。私がきっぷを入手した数日後、朝日新聞に
~消えゆく東京駅発ブルトレ 「銀河」来春に引退~
という記事が出て以来、「銀河」のとくにA寝台は週末を中心に
きっぷがとりにくい状態が続いているようです。
初乗車、開放A寝台車の通路です
B寝台と違い、このような表示板が通路に飛び出しています
車内は予想通り、上段に少し空きがある程度、
8割方の寝台が埋まる盛況ぶり。
また正式に廃止の告知は出ていないんですが、
来年の2~3月はパニック状態になるでしょうから、
今のうちに乗っておくのが正解かもしれません。
B寝台より一回り大きい枕、横向けに寝る私にはありがたかったです
寝台幅がB寝台より23cm広いので、寝台内はかなり広く感じます(高さはほぼ同じ)
22:58に京都出発後、検札が終わるとさっそく車内の探索に向かいます。
消灯がけっこう早いので、急いで撮影しないと真っ暗になってしまいます。
今ではほとんど見かけない、「更衣室」の文字(最近は個室が多いですし)
中はこんな感じです、A寝台ならではの設備ですね
個室ではない、開放型寝台がならぶA寝台車。
定期列車では、この急行「銀河」と「きたぐに」、それに「日本海」と、
関西から各地に向かう列車に残るだけとなりました。
「日本海」も1往復が削減される話が現実味を帯びてきていて、
この車両もいまや風前の灯です。
更衣室のとなりには、喫煙所兼フリースペースが。
すでに片手に缶ビールを持った人が出入りしておられました。
大きい窓の外には、更けていく街の明かりが流れていきます。
深夜でもタバコを吸う人が出入りします、臭いが苦手な方や落ち着いて眠りたい方は、
なるべく遠い寝台(番号が若くなるほど遠くなります)を選びましょう
23:09、大津着。
となりのホームには、帰宅を急ぐサラリーマンのみなさんの姿が。
大津を出ると、明朝大船着までアナウンスを休む旨と、消灯のお知らせが。
みなさんお疲れ様です
通路は非常灯の淡い光に包まれます、おやすみなさい
私も寝台に戻ります。読書等を消すと、寝台内は真っ暗に。
どうしても通路の明かりが入ってきてしまうB寝台とは違って、
この辺はさすがA寝台といえるかもしれません。
窓からは月明かりがよく見えました
23:52米原着、関西各地からの電車が羽を休めていました
米原を出てしばらくしたあたりから、記憶がありません。
でも停車のたびにかなりの振動があったので(JR○海の機関士は
運転が荒っぽいというのは聞いてましたが・・・)、そのたびに
少し目が覚め、また眠って、また目が覚めて・・・の繰り返しだった気がします。
なんとなく寝不足のまま、大船のおはよう放送を迎えました。
横浜あたり、冬なので外はまだ暗いです
6:18横浜着、この日はここでサッカーの試合があったんですが、
このまま東京まで乗りとおしました
長距離・深夜・客車ということもあり、遅れることも多い寝台列車。
しかしこの日はちゃんと定刻どおり、6:42に東京到着。
みなさん早々に各目的地へ・・・と思ったら、車両にカメラを向ける人多し。
方向幕がもう大阪行きに変わっていました、今夜この車両たちは、
再び関西への長い旅路につきます
老いも若きも(男性ばっかりでしたが)、みな「銀河」にカメラを向けます
EF65を撮ろうと先頭車の方へ向かうと、すでに機関車は
大阪方につなぎ直すため、引き上げたところでした(このあととなりの線路を
単機で走っていきました)。こちらの方でも撮影の人が多くて順番待ち状態。
24系がなんだか気恥ずかしそうにしているように見えました。
地味なテールマーク(EF65にはヘッドマークすらつきません)、
そして新幹線終了後のお客さんを運ぶ、地味な役回り。
しかしそれ故、長年にわたって多くの人に愛され、
ダイヤ改正を経ても存続してこられたんでしょう。
その銀河も、使用している24系の経年劣化は、もはや隠しようがありません。
何とか新造車両を・・・と言いたいところですが、同じく東海道を走っている
「サンライズ」も採算がとれず苦しんでいるとか。
JRとしては、今の24系の寿命が尽きたところ(すでに限界は超えていると思います)で、
「銀河」を廃止したいというのが本音なんでしょう。
このままいくと、やはり3月廃止は避けられないと思われます。
新幹線、高速バス、多くのライバルがひしめきあう東海道で、
今までよく走り続けてくれました。それだけでも感謝したいです。
そして最期の時まで、今と変わらず走り続けてほしい。
最後になるかもしれない「銀河」の雄姿に別れを告げ、東京駅をあとにしました。
なんだか湿っぽいオープニングになってしまいましたが、
このあとも波乱万丈の旅行記は続きます。次回は少し脱線して、
12月2日の「らき☆すた」鷲宮イベントのレポをお届けしたいと思います(つづく)。
コメント 0